withコロナの時代、セミナーや講習会をオンラインで行うのが、すっかり当たり前になりました。その場合、リアルタイムのライブ配信もあれば、録画したものを流すオンデマンド配信もありますね。
皆さまのところはどうしていますか?
今回は、そうした動画制作において忘れてはならない、権利・許諾のことをお伝えいたします。
「知らなかった」ではダメなんです
動画の内容にもよりますが、ときにいくつもの権利が関係し、撮影や動画利用の際に許諾が必要になることがあります。画像や記事を無断転載してはいけないのと同じです。知らずにいて大きな問題になることのないように理解しておくことが重要です。
以下に権利・許諾に関する主だったものを記します。
動画そのものの著作権を持つのは誰?
動画を実際に制作した人が著作者です。ただし、会社の業務として制作した場合は法人などの組織を著作者にできます。企画から撮影・編集までの制作を自社内で完結していれば、制作した動画そのものの著作権は自社に帰属します。
著作権が誰に帰属するかによって、動画の使用方法に制限が生じる可能性があります。制作をアウトソーシングする場合は、業務委託契約書で動画の用途・利用可能期間・公開媒体などを明文化しておくとよいでしょう。
「制作会社が著作権を持っているが、自由に二次利用したい」という場合、制作会社から著作権を買い取る方法があります。見積もりなどの段階で著作権の譲渡契約の旨を制作会社に伝えておくと、あとの調整がスムーズです。
動画に使用する素材の著作権は?
例えば音楽は、より効果的な動画とするために欠かせない素材です。ただし著作権が存在する場合があります。著作権フリーの音楽や無料で使える楽曲以外は、利用に際して著作者やレコード会社から許諾を得るようにしましょう。もちろん音楽以外でも、映像、画像、キャラクターといった素材を使用する場合は著作権に注意します。
肖像権にも気を付けよう
肖像権は個人の氏名や肖像を守る権利です。つまり自社の従業員にも肖像権があります。従業員を出演させる場合でも、本人の許諾を得たうえで制作しましょう。動画に出演した従業員が退職する際には、退職後の動画利用について許諾を得たいところです。あらかじめ退職のケースを想定して、退職後も動画を一定期間利用できることを了承してもらうと、撮り直しや編集のコスト・手間を省けます。
社外撮影では撮影許諾を得ること
自社の敷地を除き、社外の撮影ではその土地・建造物の管理者の許可がいります。「人の少ない公園で、短時間でちょっとだけ」という場合でも、無許可で撮影してトラブルになっては大変です。撮影許可を必ず取得するようにしましょう。
動画を活用するメリットを多くの人が認識するようになり、さまざまなシーンで動画が使われるようになっています。無用なトラブルを避けるためにも権利・許諾に配慮し、制作・利用したいものですね。
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