『女性の愛する心を応援したい』。その強い思いで、1999年、株式会社ベアーズは生まれた。その思いの背景には、会社を立ち上げた一人・高橋ゆき氏の原体験がある。香港に赴任していた高橋氏は、ある日、自身が妊娠したことに気づく。当時の日本では、妊娠したら子育てに専念するために、女性は会社を退職するのが普通だった時代。そんな考えが頭にあった高橋氏は、なかなか妊娠の事実を社長に報告することができずにいたが、やっとの思いで報告すると、社長は喜び、母親になって、もっといい仕事ができるねと言ってくれた。
もう一つ、高橋氏が香港の生活で驚いたことがあった。それは、多くの家庭でメイドが雇われていたこと。しかも富裕層だけではなく、“ふつう”の家庭でも雇っている。サービス提供者とお客様がともにがんばる女性を応援しているように感じ、帰国後、夫であり代表取締役である高橋健志氏と、日本初の家事代行サービスをスタートさせた。
家事代行サービスでは、何より依頼者に信頼されなければならない。そこでベアーズでは、人材育成を徹底している。マナーやコミュニケーションを身につけることは、安心・信頼のために重要な要素だと考えているからだ。もちろん、水周りの掃除の仕方や掃除機のかけ方など、技術の育成も怠らない。これらすべてをきちんと教育し、そしてときにはお客様の厳しい声を反映していくことがベアーズのスローガン『お客様感動度120%』の実現に近づいていく。この姿勢を保つ限り、ベアーズは、“真のサービス会社”であり続けるだろう。
インタビュー中、高橋氏は「このお部屋、寒くありませんか?」「お茶、取り替えますね」と細やかに気配りをしてくれた。しかも、とても良いタイミングで。この気配り、目配りがベアーズの強みなのだと感じた。技は真似ができるが、心は真似できない。家事代行サービスのパイオニアのお客様感動度120%というスローガンは、お題目ではなく、実現できるものになっている。
そして、もっともっと『女性を愛する心を応援する』ために、2016年春からは、一般社団法人シングルマザー支援協会とコラボレーションをし、積極的に就労支援をしていく予定だという。